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2024.9.6.

蓮見聖都のフランス留学記〜シャンパーニュ地方生産者編〜

こんにちは。ハスミワインの蓮見聖都です。現在、フランスでフランス語とワインの勉強のために留学しています。このブログでは、その留学生活の様子をお届けしたいと思います。

ハスミワインのYouTubeチャンネルでは、留学中に訪れた街や村、生産者の元を訪れた時の様子をアップロードしていますので、ぜひご覧ください。現地のリアルな様子や雰囲気を感じ取っていただけると思います。(Youtubeはこちらからご覧ください!

前回はローヌ地方の生産者について簡単にまとめましたので、今回は、「シャンパーニュ地方」の生産者訪問について簡単にまとめていきたいと思います。(ローヌ地方生産者編はこちら

シャンパーニュは、4つのエリアに区分されています。ハスミワインではモンターニュ・ド・ランス地区の生産者を2軒輸入していますのでそれぞれ簡単に紹介していきます。

また、シャンパーニュ特有の製法もありますが、それはまた別でご紹介したいと思います。

まずは、モンターニュ・ド・ランス地区のブジィ村に本拠地を置く、モーリス・ヴェッセルです。

彼の畑はグランクリュのみ。シャルドネとピノ・ノワールからシャンパーニュを作っています。(ピノ・ムニエのグランクリュ畑は存在しないそうです。初めて知りました。)

畑は全て南向きでチョーク土壌。全体で8ha。ボトル数は年産で僅か610本前後です。

ブドウは全て手摘み、ゆっくりと時間をかけてプレスをし、ブドウを潰します。

前述した通り、シャンパーニュ特有の製法はまた別でまとめますが、その中の工程に「マロラティック発酵」という工程があります。(マロラティック発酵自体は他のワインでも行う場合もあります。)

しかし、彼のシャンパーニュはマロラティック発酵を決して行いません。マロラティック発酵とは、簡単にいうとブドウの持つ酸味(リンゴ酸)を乳酸に変換し、よりまろやかにする工程なのですが、彼は、ブドウ本来の酸味や力、自然の力を尊重する為に余計な工程を省いています。

これができるのも、畑やブドウが持つ本来の力が強いことや、それを引き出すことのできる腕によるものです。

また、ブドウを収穫してから売れる状態になるまで、彼の場合は最低で5年の期間をかけて、じっくりとゆっくりと発酵・熟成をしてシャンパーニュを造ります。

聞いた時はとても驚きました。想像できますでしょうか?ブドウを収穫してから5年間、面倒を見続けてようやく1本のシャンパーニュが完成するのです。驚きですね。。。

そんな彼の知識や腕、畑やブドウの持つ本来の力を満点に引き出した彼のシャンパーニュをぜひお楽しみください。

続いては、リリー・ラ・モンターニュのダニエル・ドゥモンです。

彼のシャンパーニュは、最低で2年半、ミレジム(同じ年のみのブドウで作ったワインのこと、例えばミレジム2020だったら2020年に収穫したブドウのみを使用)で5年ほど1本のシャンパーニュを造るのに時間を要します。モーリス・ヴェッセルと同じように時間をかけてじっくりと造りますね。

ちなみに、余談ですがシャンパーニュは通常数年分のブドウを混ぜて(アッサンブラージュして)シャンパーニュを作成します。これは、歴史的にシャンパーニュは均一の品質が求められて来たので、アッサンブラージュをして品質の均一化をしているそうです。日本酒と同じような感じですね。

彼のシャンパーニュは、ステンレスタンクのみではなく、シャルドネを樽で6ヶ月熟成させてから使用したりと、35年物のフランス樽も使用しています。

彼の畑は、0〜5MはTerreと呼ばれる砂や粘土などの土があり、その下から最低100Mはチョーク土壌になっています。ミネラルたっぷりです。

また、シャンパーニュ地方らしい地下CAVEは地下25Mで、1870年に手造りで造ったそうです。

彼のシャンパーニュは、アプリコットや青リンゴ、ピーチのようなフレッシュフルーツの香り。チョーク土壌からくるミネラルや細かい泡が素晴らしです。

一口で本当のシャンパーニュを感じられること間違え無しです。

以上、今回はシャンパーニュ地方の生産者訪問の簡単な紹介でした。

それぞれ異なるキャラクター、個性あるワインをぜひお楽しみください。

次回はワインからは一度離れて、ノルマンディー地方のシードルとカルヴァドス編です。

ここまで読んでいただきありがとうございます。では、また。

ハスミワイン

蓮見聖都