蓮見聖都のフランス留学記〜ボルドー生産者編〜
こんにちは。ハスミワインの蓮見聖都です。現在、フランスでフランス語とワインの勉強のために留学しています。このブログでは、その留学生活の様子をお届けしたいと思います。
ハスミワインのYouTubeチャンネルでは、留学中に訪れた街や村、生産者の元を訪れた時の様子をアップロードしていますので、ぜひご覧ください。現地のリアルな様子や雰囲気を感じ取っていただけると思います。(Youtubeはこちらからご覧ください!)
前回はノルマンディー地方の生産者について簡単にまとめましたので、今回は、「ボルドー地方」の生産者訪問について簡単にまとめていきたいと思います。(ノルマンディー地方生産者編はこちら)
さて、今回はフランス2大生産地としても名高い「ボルドー」の生産者の紹介です。
ハスミワインでは4軒の生産者を輸入していますが、今回は2軒の生産者を訪問できたので簡単に紹介しようと思います。
まずは、サンテミリオンに本拠地を置く、ドニ・バローです。
畑には自然にはえた草がたくさん生えており、石がいっぱいあります。基本的に彼の畑では、表面から30cmが小さい石がいっぱいあり、その下は大きい石(石灰岩)で形成される土壌です。
アルコール発酵・熟成は基本的には4種類のフランス樽で行います。
樽での作業は、ステンレスタンクで造るものよりも、手間暇のかかり方がかなり違い、ステンレスタンクは温度管理だったり、ジュース状態の物と果皮を混ぜたりする作業はチューブなどを使い比較的簡単にできるようになりましたが、樽ではそうにはいきません。
温度管理には気を配り、樽の中を混ぜるのは全て手作業で1日に6−7回樽を回して混ぜる必要があるそうです。
そんな手間暇のかかる樽での発酵・熟成を4種類の樽で行い、ボトル詰の前にそれぞれの樽で熟成させたワインを混ぜて(アッサンブラージュして)から、ボトル詰をします。同じ畑からのワインでも、使用する樽によってキャラクターが異なるワインができ、それらを混ぜて、彼の一本のワインが出来上がります。
ボルドーでは、よく4、5年。ものによっては10年置いてから飲むものだ。という話を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、最近ではそこまで待たなくても美味しく飲めるワインが求められています。彼からは、「勿論すぐに飲んでも美味しい。それは畑、ブドウの持つ本来の力が素晴らしく、それを引き出す努力をしているからだ。勿論、4、5年待っても違うキャラクターが楽しめるが、あくまで待てるワインである。もし待ってから飲むのであれば、デキャンタ(大きいガラス容器に移してから)してから飲んでほしい。」
との思いもありました。最近の年代のものと、数年経った彼のワインのキャラクターの違いを味わってみるのも面白いかもしれませんね。贅沢な試みです!
続いては、アントル・ドゥ・メーヌのドミニク・ドゥブレです
エリアの名前のアントル・ドゥ・メーヌの意味は「2つの海に挟まれている」という意味で、海から流れてくる2本の川に挟まれている地域なので、この名前だそうです。
彼のワインは、白はフレッシュでフルーティー、赤は落ち着いた樽の香りや、綺麗なタンニン、エレガントさが特徴です。
これらの特徴を引き出すために、収穫は朝早く、フレッシュな時間に行うそうです。
赤ワインの発酵後の果皮は手作業で取る。などワインに余計なものが触れないように細心の注意を払って造っています。また、醸造場は本拠地のアントル・ドゥ・メーヌだけでなく、グラーヴエリアとサンテミリオンエリアのワインの為に別でこの地域の近くに醸造場があります。
彼のワイン造りは、畑やブドウの本来の力を引き出すために、最適な時間や素早さ。自然へのリスペクトを持ってワインを造っています。
以上、今回はボルドー地方の生産者訪問の簡単な紹介でした。
すぐに飲んでもよし、数年待ってから飲んでもよし!それぞれ異なるキャラクター、個性あるワインをぜひお楽しみください。
次回は南フランス地方の生産者編です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。では、また。
ハスミワイン
蓮見聖都