蓮見聖都のフランス留学記〜ノルマンディー生産者編〜
こんにちは。ハスミワインの蓮見聖都です。現在、フランスでフランス語とワインの勉強のために留学しています。このブログでは、その留学生活の様子をお届けしたいと思います。
ハスミワインのYouTubeチャンネルでは、留学中に訪れた街や村、生産者の元を訪れた時の様子をアップロードしていますので、ぜひご覧ください。現地のリアルな様子や雰囲気を感じ取っていただけると思います。(Youtubeはこちらからご覧ください!)
前回はシャンパーニュ地方の生産者について簡単にまとめましたので、今回は、「ノルマンディー地方」の生産者訪問について簡単にまとめていきたいと思います。(シャンパーニュ地方生産者編はこちら)
ノルマンディーでは、カマンベールチーズが有名ですね。その他にも色々な種類のチーズだったり、海鮮料理も有名だったりします。
そんなノルマンディーですが、シードルやカルヴァドスといったお酒も名産として知られています。原材料は、「リンゴ」です。シードルはアルコール度数5%ほどのリンゴから造られるお酒。カルヴァドスは、原材料がリンゴのアルコール度数40%程のブランデーです。
フランス国内では、アペリティフとしてシードルを楽しんだり、デザートやチーズと一緒に楽しんだりする習慣があります。
本来の歴史では、食後のチーズが出てくる前に、仮にワインが残っていたとしてもテーブルを全て片付けてしまい、改めてシードルやハイアルコールと一緒にチーズを楽しむという歴史があるぐらいです。
フランス、特にノルマンディーやパリでは一般的なシードルですが、昔フィロキセラによってブドウ畑が壊滅し、ワインが全く作れなかった時代にリンゴ畑はその影響をほとんど受けなかったそうです。「ワインは無いが何かアルコールを飲みたい。」そんな思いのパリジアンやフランス人にまさにピッタリだったのがシードルだったそうで、そこから一気にシードルがフランス全土に広まったみたいです。
しかし、現在は勿論ワインは復活しているので、昔に増えすぎたシードル生産者の多くは潰れてしまい、現在は実力のある生産者が残っています。
前段階が少し長くなりましたが、そんな歴史のあるノルマンディー地方でハスミワインが輸入しているのは、ドメーヌ・ガロティエールです
写真にも写っている通り、今年で60周年です!(2024年現在)
シードル用のリンゴを見たことがありますでしょうか?食用とは違い、小さく、皮が硬い・酸っぱく酸味が強いという特徴があります。正直、そのまま食べても美味しい!とはならないです。
収穫の時期は9〜12月の4ヶ月間かけて行います。ブドウの場合長くても1ヶ月ほどなのでとても長いですね。成熟のスピードがリンゴ品種によって差があるそうです。
また、ガロティエールでは、リンゴ品種はなんと30種類を育てています。それらは、4種類(ビター、ビター・スイート、スイート・酸味)に分類されます。
その中でも、ワインと同じようにシードルにも適応されるAOC(AOP)法に適応されるリンゴは、ビター・スイートに分類されるリンゴのみだそうです。
シードルやカルヴァドスの製法について書くとまた長くなってしまうので、それはまた別でまとめようと思います。
リンゴ畑の土壌は、アジール(粘土質)とライムストーン(石灰岩)です。この辺りはブドウ畑と同じエリアですね。
夏には水を程よく含み、水捌けも程よくいいという土壌です。乾燥して地面が割れてしまう問題点もあるそうですが、リンゴに適しているそうです。
シードルはステンレスタンクに、カルヴァドスはフランス産の木樽に5年以上寝かせて造ります。20年以上寝かせるものもあります。
日本では、あまりシードルやカルヴァドスは一般的なお酒では無いかもしれませんが、熱い思いを持って造っています。食前やデザートと、お休みの日のお菓子と一緒に飲んでも素晴らしいです。おなたの生活をより豊かにすること間違い無しです!!
以上、今回はノルマンディー地方の生産者訪問の簡単な紹介でした。
それぞれ異なるキャラクター、個性あるシードル、カルヴァドスをぜひお楽しみください。
次回はボルドー地方の生産者編です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。では、また。
ハスミワイン
蓮見聖都